PRIMERGY TX100 S3pにFreeNAS9.10をインストール その1

急遽ファイルサーバーが必要になったので、PRIMERGY TX100 S3pにFreeNAS9.10をインストールした手順のメモです。

 

今回の目標はFreeNASを利用して簡単に高機能なNASを作ることでした。

特にFreeNASの特徴であるSMB3対応・RAID-Z2導入・Rsyncでバックアップを行うための作業が全てWEBベースの設定画面で行えることは素晴らしいことです。

 

1.FreeNASサーバーの構築

(1)ハードウェアの準備

・PRIMERGY TX100 S3から半年遅れて発売されたPRIMERGY TX100 S3p

  1. Xeon E3v2(Ivy Bridge)対応(従来:Xeon E3(Sandy Bridge)対応)
  2. DDR3-1600対応(従来:DDR3-1333対応)
  3. PCIe3.0対応(従来:PCIe2.0)

・搭載するメモリ ECC 8GB×2(TRANSCEND PC3-12800 DDR3-1600 8GB 1.5V 240pin ECC DIMM )FreeNASのZFSを快適に使うためには、メモリーが必要なため

 

・搭載するハードディスク WesternDigital WD1602ABYS 160GB×4台

余っていたハードディスクで間に合わせました

 

・東芝製USBメモリ 8GB×2本

2本にFreeNASをインストールすることで、USBメモリーが片方壊れても使えるようにするため

 


(2)FreeNASのダウンロード・インストールディスクの作成

・FreeNASの特徴

公式サイト:http://www.freenas.org/

  1. ファイル共有に特化したサーバーOSであること(SMB / CIFS(Windowsファイル共有)、NFS(UNIXのファイル共有)、AFP(Appleのファイル共有)、FTP、iSCSIの(ブロックの共有)、WebDAVなど
  2. Webインタフェースで、簡単に(←人による)設定ができること
  3. ZFSファイルシステムによるデータ保護されること(ソフトウェアRAIDのRAID-Zでシングルパリティ、RAID-Z2とRAID-Z3はそれぞれ、ダブル、トリプルパリティ保護を提供。定期的なスクラブによってファイルの整合性をチェック)
  4. スナップショットができること(ファイルシステムを定期的にバックアップ可能、リモートでのスナップショット復元も可能)

・ダウンロード

最新のFreeNAS (9.10)はブートデバイスのサイズは8GB以上が推奨されています。

Download Freenas Release - FreeNAS - Open Source Storage Operating System

 

 

・インストールディスクの作成

500MBくらいのISOファイルがダウンロードされるので、これをDVD-Rに焼きます(Windowsの場合、ISOファイルを右クリックして「ディスクイメージの書き込み」)

 

(3)インストール

Installを選択して、OKを押す。続いて、インストール先を指定します(USBを指定)。

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rootにてログインする際に入れるパスワードを二回入れて、OKを押します。インストールが始まるのでしばらく待ちます。

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インストール完了後、DVDドライブからディスクを取り出して再起動します。

再起動すると、以下のような画面が出てくるのでIPアドレスを決めるために

1)Configure Network Interfaces を選びます。

今の状態だとhttp://0.0.0.0なので、他のマシンから設定ができません。

 

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ネットワークインターフェイスを選択し、IPv4の設定を行います。

インターフェイスネームは入れずにIPアドレスのみの設定でOKです。

このとき192.168.0.203/24 というようにサブネットマスクの設定も1行で行います。

これだけ設定を行うことができれば、あとはパソコンからブラウザソフトで設定が可能です。

 

ユーザーネームはroot、パスワードは先ほどインストール時に設定したものになります。

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Initial Wizardを特に行わずExitで終わらせます。

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インストールは以上です。続いて、設定を行っていきます。