フィルムスキャンのホコリ対策法
スキャナはGT-980Xというエプソンの最高峰機種 を使っていますが、ネガフィルムのスキャンをしていて一番気になるのがホコリ。
デジタルカメラで等倍鑑賞するような癖の付いてしまった私はホコリがついているくらいならデータ化する意味はないと考えていました。
試行錯誤の結果は完璧にホコリを落としてスキャンするという方法でした。
1.ソフトウェアによるホコリ対策
エプソンのドライバソフトには読み込みの際に、ホコリ除去という機能がついています。つまり、これを使えばホコリがネガについていてもソフトウェアで取り除いてくれるという画期的な機能で、ずぼらな自分にとっては最高の仕組みです。
ただ、使ってみると、ホコリを消しきれない場合や下手をするとディテールを失うことになってしまうことが分かりました。特に、天体写真で試してみるとそもそも星が消えてしまうことが判明。
【ホコリ除去効果(強)】
【ホコリ除去なし】
で、この機能を使うことは諦めました。(ただし、多少のホコリであれば使えるということはわかりました)
せっかくフィルムをスキャンするんだからもうちょっと粘ってみました。
2.ホコリがついていない状態でスキャンするのが理想
結局、ホコリがついていない状態でスキャンするということが一番の理想であるという結論に達したのですが、クリーンルームではない部屋でホコリのない状況を作り出すことはかなり難しい(湿度や部屋の清掃などをこだわったとしても現実的には難しい)。
とりあえず、ブロアーでネガについたホコリを吹き飛ばしてスキャンしてみたところ全然ダメ。
そこで、ネットで調べていたところなんと、エプソンのホームページにフィルムをきれいにスキャンするというページがあったため、だまされたと思い実際に試してみることにしました。道具もそろえてみてためしたことは以下の3つ。
・編集用手袋でフィルムを持ちながらブロアーでフィルムや原稿台のホコリを飛ばす。
・エアスプレーで原稿台のホコリを飛ばす。
・除電ブラシで静電気を除去し、ホコリをつきにくくする。
3.ホコリ対策の道具を使ってみて
結局試してみたところ
編集用手袋→×手袋の小さなホコリがかえってくっ付く(今回はスキャンしたらネガを捨てるのであまりいらないかなと思いました)
ブロアー→×ホコリが飛ばしきれない
エアスプレー→△原稿台だけきれいにしてもダメ。でも、風圧でとってもきれいになる
除電ブラシ→×いらなかったかも。。。
4.フィルムスキャン実際の手順
そこでエアスプレーをフィルムに吹きかけてみたらと思いつき、ダメもとでやってみると・・・これが正解でした!(ただし、風が強いのでネガにとっては反りなどが起こる可能性もあるので、読み込み後にネガを保存したい人にはダメかもしれませんので注意が必要です)
フィルムホルダーのアクリル板にエアスプレーする
↓
ネガフィルムのホコリをエアスプレーする
↓
ネガフィルムをフィルムホルダーにセットする
↓
フィルムホルダーの原稿台側を一度エアスプレーする
↓
原稿台の上のホコリをエアスプレーする
↓
フィルムホルダーを原稿台にセットする
↓
スキャン開始
この手順を踏むことで1000コマほどスキャンしていますがホコリはすべてつかない状態で取り込むことができています。1000コマでエアスプレー3本を消費しました。
ちなみにスキャンの時には退色補正とDIGITAL ICE Technology(品質優先)をオンにして、アンシャープマスクは行わないという設定でほぼ取り込んでいます。なかなかいい形で取り込めています。
あとは時間をかけてスキャンするのみ!